コンテンツマーケティングは、見込み顧客を自社のウェブサイトに誘導し、資料請求や商品の申込みなどの行動を促すマーケティングの手法です。見込み顧客を誘導するために、自社でオウンドメディアを運営し、ブログや動画を投稿、事例のホワイトペーパーや、PDFの小冊子、オンラインセミナーを行うなど、見込み顧客にとって有益で関心のあるコンテンツを制作し、提供し続けることで自社の商品やサービスを認知してもらい、関心を持ってもらうという重要なマーケティング手法です。この記事ではコンテンツマーケティングの基礎について解説します。

コンテンツマーケティングとは

昨今、コンテンツマーケティングという言葉はよく耳にするようになりました。
米国では2010年頃、日本国内では2014年頃から注目され始め、関連する書籍も多く出版されています。一見、新しいマーケティング手法のようにも見えますが、この手法自体は決して新しいものではありません。企業は、100年以上も前から顧客の関心を得るための工夫を凝らしてきました。

コンテンツマーケティングの歴史を振り返ると、フランスのタイヤメーカーであるミシュラン社では1900年に自動車旅行に役立つ市街地図や、休憩のためのガソリンスタンド、ホテルの情報を掲載した「ミシュランガイド」を無料で35,000部配布しました。今では世界的に有名なレストランガイドとなりましたが、ミシュラン社が本来訴求すべきタイヤを売るのではなく、自動車旅行が活発になるよう、より安全で快適ドライブを楽しむためのガイドブックとして、提供し続けました。

1930年には、世界最大の消費財メーカーであるP&Gが連続ラジオドラマに進出しました。
同社が独自にリサーチを行った結果、ターゲットである主婦層がエンターテイメント性のあるコンテンツを求めていることを発見し、ターゲットの悩みに親身になったラジオドラマを作りました。このドラマはシリーズ化され、主婦層の心を掴むことに成功し、結果として熱狂的なファンを中心にP&Gのブランド認知向上に大きく寄与したのです。

 このように、コンテンツマーケティングは情報伝達のチャネルがまだごくわずかしかない時代から始まりました。現代では、そのチャネルは比べものにならないくらい増えていますが、どんな時代であれ正しい相手に正しいタイミングで質の高いコンテンツを提供することで、企業は顧客を導く情報提供者となることが可能です。

インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティング

コンテンツマーケティングを語る際、まずは「インバウンドマーケティング」という言葉を理解しておかなくてはなりません。確かに両者は近しいマーケティング手法です。同義として表現されることも多いのですが、インバウンドマーケティングはアメリカのハブスポット(HubSpot)が提唱し、コンテンツマーケティングは、このインバウンドマーケティングの1つの形態とも言えます。

 インバウンドマーケティングについて理解するため、まずは対義語となる「アウトバウンドマーケティング」について説明します。アウトバウンドマーケティングとは、直接的な訪問営業やダイレクトメール、テレマーケティングやメールマガジンなど、見込み顧客に対して積極的な売り込みを行う手法を指します。しかし、昨今ではこのような従来型のアウトバウンドマーケティングは、人々の生活を遮るものであり、売り込みの効果が低くなっています。訪問営業や電話でのセールスなどを受けると、多くの人が警戒して、セールス文句を聞き入れず、断るようになってしまったからです。

 一方、インバウンドマーケティングはアウトバウンドマーケティングとは真逆の考え方で、こちらから働きかけることなく見込み客となりそうな人に自社の商品やサービスを「見つけてもらうこと」に重きを置いたマーケティング手法ということになります。

その手法の一部としてウェブサイトやブログなどで役立つコンテンツを提供し、見込み客から見つけてもらうことを目標とするのがコンテンツマーケティングです。このように、インバウンドマーケティングとコンテンツマーケティングは、見込み顧客に対する考え方は同じだとしても、個別の意味ではそれぞれ特有の意味合いを持っています。インバウンドマーケティングが形式や、考え方、概念を表す一方、コンテンツマーケティングは、商品やサービスを購買につなげるためのコンテンツを活用したマーケティングの手法といえます。つまりインバウンドマーケティングを行ううえで、コンテンツに注力したインバウンドマーケティングが、コンテンツマーケティングといえます。

コンテンツマーケティングの実践方法

コンテンツマーケティングを実践する際、一体どのような形式があるのかを説明します。
コンテンツマーケティングでは、ブログやソーシャルメディアなど、各種メディアの特性を理解し、適切なコンテンツを制作し、顧客と継続的な接点を持つことが必要です。

 

  • ブログ

ブログはコンテンツマーケティングの中でも、特に重要な施策です。運営には手間とコストがかかり、定期的なブログ記事の更新を行い、長期的に取り組む必要がありますが、ブロクから自社へのトラフィック流入の増加、ブログを経由した問い合わせなど、見込み顧客が集まり、売上につながる兆しが見えてきます。

またブログは、ソーシャルメディアとの相性も良く、企業の情報発信を拡大させるなど、コンテンツマーケティングの核ともいえる施策です。

 

  • ソーシャルメディア

 FacebookTwitterなどに代表されるソーシャルメディアは、長期的に見込み顧客とのエンゲージメントを高め、定期的にコミュケーションを取ることのに適したツールです。

 

  • ホワイトペーパー(E book

コンテンツマーケティングでは、ホワイトペーパーやE bookをダウンロードコンテンツとして見込み顧客に提供することが主流になっています。自社の顧客の導入事例や商品の説明、当該市場の潮流や調査レポートなど、見込み顧客に役立つ情報を発信し、リードジェネレーションを行います。

 

  • 動画

モバイル通信や、インターネット環境の質が向上した背景もあり、動画配信サービスの拡大による、動画プロモーションの敷居も低くなってきました。結果、企業のメッセージや商品・サービス、導入事例の説明なども動画で発信する環境が整っています。動画には、商品のイメージや、使い方の説明など、テキストだけでは伝わらない情報を伝えることができるため、オンラインセミナーなども含め様々な内容のコンテンツを発信することが可能です。

 

  • 調査レポート/プレスリリース

調査レポートは、自社で実施した市場動向や顧客のニーズ調査などをまとめたものや、統計データをまとめたものを提供することで、見込み顧客の市場動向の参考として利用されることが多い。業界全体を盛り上げる役割や、調査や分析の切り口が斬新であれば、多くの見込み顧客が情報を参考にしてくれるようになります。

情報過多時代には適切なコミュニケーションが大切

このように、見込み顧客に対して、役立つコンテンツを提供し続けることで、顧客と継続的なコミュニケーションを取ることができるのが、コンテンツマーケティングです。昨今ではコンテンツマーケティングを行うためのデジタルツールも登場しており、特に米国ではHubSpotが圧倒的なシェアを誇っています。

加速的に変化する世の中に対して、重要かつ適切なコンテンツを発信し続ける企業は顧客にとってより重要な存在へと変わっていきます。新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、ウェブサイトなど情報過多になった現代において、能動的に探し求めてきた顧客に対して、適切なコンテンツでコミュニケーションを取る工夫を凝らすことが大切です。

 

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