POINT
- 情報の整理・再設計を行い、企業ブランドを明確に表現するサイトへリニューアル
- SEO施策の効果もあり、リニューアル後のセッション数は約1.7倍に増加
- モバイル対応やブランドイメージの改善により、採用活動の機会損失が解消
導入の背景商品・サービス情報中心のサイトから、会社の価値や魅力を伝えるサイトへ
石橋氏:もともと旧コーポレートサイトでは商品・サービス情報の掲載が中心で、企業としての価値や魅力を伝える視点は強くありませんでした。KPIも、基本的にはサイト経由での問い合わせ数、問い合わせからの受注数を追う形で、「商品やサービスの販売」に特にフォーカスしたつくりとなっていました。
また、古くから運用していたため、モバイル端末への対応がされておらず、特にスマートフォンで閲覧する場合は、拡大・縮小しなければ閲覧しづらい状態になっていました。
そんな中、新卒採用で内定を出した学生からは当社と他社のどちらも魅力的で迷ったが、他社のサイトの方が会社の魅力が伝わってきた、という理由で、そちらに決められてしまう事例もありました。
こうした人材採用における機会損失が会社の危機感につながっていき、会社としてコーポレートサイトを重要な媒体の一つと再認識し、見直しに向けて動き出しました。
選定のポイントオウンドメディアに関する詳細かつ具体的な提案と競合分析、ブランディングの視点が決め手に
石橋氏:当時は『会社の価値やブランド力を上げるサイトにしたい』という漠然とした希望はあったものの、具体的に何をすべきかについては社内に知見がない状態でした。そこでコンペ形式で、4社からの提案を受けることにしました。
4社からの提案の中で、アクセサイトが最も印象的だったのは、「オウンドメディア」という明確な方向性を具体的に示してくれたことです。他社もデザイン面などで良い提案をしてくれましたが、「どのようなコンテンツで更新していくか」という具体性ではアクセサイトが特に優れていました。
当時、弊社はDIYのコツなどを紹介する情報発信サイトを運営していましたが、継続的な更新に苦労していました。建設会社なので、常に発信できるようなコンテンツを持ち合わせておらず、かつそこに人員を割り当てることも難しい状況だったのです。
アクセサイトからは、オウンドメディアの運営方法だけではなく、どういった内容で記事を作成するのかという100個以上の記事テーマや記事タイトル案を提示していただけたことで、実現のイメージが湧きました。
また、福岡市内に所在する弊社と競合する建設会社のサイトを比較し、レスポンシブデザイン対応の有無やデザインのトレンドなどを分かりやすく表で示してくれました。情報を的確に整理し、論理的に構成された提案は説得力があり、信頼感の醸成にもつながったと考えています。
もう一つ大きかったのは、「“人”を前面に出す」という提案でした。先ほどお伝えしたように、旧サイトでは商品やサービス中心の掲載で、経営ビジョンや経営理念なども十分に伝えられていませんでしたが、「実際に働いている社員や企業のビジョンを積極的に表に出していくことで、会社の魅力が外部に伝わり、信頼感を得ることにも繋がるのではないか」という提案は、新鮮な気づきでした。
導入プロセス綿密な撮影スケジューリング、的確なコピー制作、社内への落とし込みもスムーズに
石橋氏:サイトリニューアルのプロセスでは、写真撮影のスケジュール調整が最も難しかったですね。建設現場は常に稼働していて、状況も日々変わります。「この現場のこの写真が欲しい」と思っても、特定の工期のまさにそのタイミングでなければ撮れないということがよくありました。
アクセサイトは撮影の香盤表をきっちり組み、何時にどの現場を回って、どの社員や職人を撮影するか、詳細なスケジュールを立ててくれました。現場作業の合間を見計らって撮影し、かつ現場の工期も遅らせることなく進められたのは、そうした緻密な準備があったからです。
また、サイト内の原稿やデザインの方向性を決める作業には苦労しました。「会社の価値とは何か」を言語化することは不慣れでしたので、アクセサイトに大変助けていただきました。
なかでも、「造る」と「創る」という2つの「つくる」を使い分けることなどは、弊社の強みを表現するコピーになっており、社内でも大変好評です。
社員一人ひとりの活躍を写真やインタビュー記事を通じて訴求したことで、オーナー様には建物づくりへの真摯な姿勢を、採用応募者には上村建設で働くことの魅力を、それぞれしっかりと伝えることができたと感じています。
また、社内においても、撮影に参加した社員はもちろん、サイトに登場した身近な同僚を目にすることで、これまでは「会社として当たり前の仕事」と捉えていた日常業務が、「実は誇れる、格好良い仕事」であることを再認識するきっかけとなり、インナーブランディングの強化にも繋がったのではないかと感じました。
導入の効果コーポレートサイトへの流入数の増加、採用活動の改善など多面的な成果を実現
石橋氏:リニューアル後の効果は、数字にもはっきり表れています。年間の平均月間セッション数は旧サイト時と比べ1.7倍へと増加し、ページビュー、新規ユーザー数とともに順調に増加しています。
SEO施策の効果も大きいです。「上村建設」で検索すると、以前は他社が上位に表示されることもありましたが、今ではほぼ100%1位に表示されるようになりました。
定性的な効果としては、レスポンシブレイアウトに対応できたことで、モバイル端末でも画面幅に応じて最適化されて表示されるため、ユーザーにストレスを与えることなく、閲覧しやすくなりました。また、Webサイトのデザイン性も格段に向上したため、サイトで魅力をしっかり届けられるようになり、内定辞退が解消しました。
また、社長からは「お客様との会話の中で『サイトが良くなった』と言われた」と報告を受けています。社長自身も、社員数や平均年齢などの会社情報がサイトで見やすくなったため、外部の会合などで質問を受けた際にサイトを確認するようになったそうです。
リニューアル後の運営では、各部署から担当者を集めて約18名体制で月1回のサイト運営会議を始めました。最初はSEOや専門用語なども分からないことばかりでしたが、アクセサイトが丁寧に伴走してくれたことで、少しずつサイト運営やSEOの知識が高まっていきました。
時間をかけて社内の理解がより深まっていくことで、「企業価値をより高めるために、このサイトで何をすべきか?何ができるか?」という本質的な議論ができるようになり、これはリニューアルがもたらした大きな変化だと思います。
サイトリニューアルの成功を受けて、その後、弊社グループ全体の顔となる「ウエムラグループサイト」の新規制作もアクセサイトに依頼しました。Web広告やテレビCMなども始めるようになり、ウエムラグループとしての受け皿となるランディングページが必要だったものの、なかなか着手できていなかったグループサイト制作という課題にも、アクセサイトのおかげで取り組むことができました。
榎本氏:弊社と協力会社の団体である「上栄会」が運営している建設業に特化した『U-buddy』という採用促進サイトの新規制作については、コンペを実施しましたが、ここでもアクセサイトの提案を採用しました。
高校生から30歳までの若年層をターゲットにした認知プロセスの設計が特に秀逸で、動画インタビューやSNSでの情報発信など、若者が身近に感じるコンテンツを使った集客提案が決め手となりました。
また、採用活動は多くの個人情報を扱うため、専用の応募管理システムの導入も同時に検討していたのですが、アクセサイトからは、セキュリティ性が高く、初期費用が抑えられ、採用管理も兼ねた応募管理システムの選定や応募フローの設計、更新マニュアルの作成など、きめ細かに支援いただきました。納期通りの進行と丁寧なアフターフォローも、継続してお願いしている理由になっています。
今後の展望デジタルマーケティングの強化やメディアミックスでも連携を構想中
榎本氏:コーポレートサイトのリニューアルから6年が経過し、現在は次のステップを考えています。2022年からはウエムラグループとしてのブランディングを始めましたが、今後は上村建設単体としても、強みについて実績とともにより強く打ち出していきたいと考えています。
また、価値ある情報を発信しながら新規オーナーの獲得につなげるべく、デジタルマーケティングの強化も視野に入れています。すでにテレビCMやラジオも活用していますので、それらとWebサイトを連動させたメディアミックスなどの手法を用いた戦略的な展開も必要でしょう。
アクセサイトには、時代の変化に合わせた新しいサービスやデジタル領域の提案を期待しています。実際にデジタルマーケティングツールの導入についても相談させていただいており、デジタルからの集客強化を一緒に進めていけたらと思っています。
<アクセサイトでリニューアル・新規制作したサイトはこちら>
https://www.e-uemura.jp/
https://www.uemuragroup.jp/
https://www.u-buddy.net/